ひざの悩みを解消するには

じっとしていると何ともないのに、立ち上がる時や階段の昇り降りのときに、ひざに激痛が走ることはないですか?これはひざの関節にあるクッション役の関節軟骨が擦り減っておこる「変形性ひざ関節症」という病気の
初期症状です。この病気は予防が第一です。ではどうやって予防するか、考えてみましょう。

変形性ひざ関節症の対処法

ひざに負担をかけないことが原則です。
日常生活に支障がでるようであれば、医師の診断を受けて下さい。

日常の注意点

1.長時間の立ち仕事や歩行は避ける。
体重のほとんどがひざにかかり続けます。
2.正座は必要な時だけにする。
3.重い物を運ばない。
4.太りすぎない。
肥満は、ひざだけでなく、腰痛の原因にもなります。
5.軟骨の材料を含む食品を摂る。
トリの手羽先、フカヒレ、トリ殻スープなどには軟骨のコラーゲンが多く含まれています。
また、魚のにこごりにはコラーゲンとともにコンドロイチン硫酸も多く含まれています。
6.ひざを冷やさない。
ひざを冷やすと痛みが増します。
入浴やサポーターなどで温めると、血行がよくなり、楽になります。

変形性ひざ関節症と慢性関節リウマチ

関節が腫れたり、痛むという点で、変形性ひざ関節症と区別しなくてはならないのが慢性関節リウマチです。
どちらも、関節に痛みがあるという点では共通していますが、原因は全く異なります。

変形性ひざ関節症

・40歳以降に起こり、50∼60歳がピーク。
・強い自覚症状はなく、朝起きた時や動かし始めの4∼5分ほど、ひざがこわばる。

【原因】

・老化による関節軟骨の衰え
・肥満や生活態度による関節への負担
・運動によるひざ部分の外傷など
無理な力により軟骨が擦り減って

慢性関節リウマチ

・全年代におこりますが、特に30∼40歳代がピーク。
・疲れやすく、体がだるい、食欲不振、熱っぽい、などの症状が続き、関節がこわばり、腫れ、痛む。

【原因】

・はっきりとわかっていませんが、自己免疫疾患の一つです。
免疫系により軟骨が壊され、炎症が起こり、痛む

関節軟骨の役割

ひざは大腿骨と下腿骨をつなぐ関節で、それより上のすべての体重を受け止めています。その刺激を和らげるために、それぞれの骨の表面厚さ3∼5mmの軟骨で被われています。
軟骨はプロテオグリカンという糖タンパク質とコラーゲンからできており、弾力性があって、クッションの役目をしています。

座った姿勢から立ち上がるとき、また、歩いたり走ったりするときには、瞬間的に大きな力がひざ関節に加わります。 例えば、体重90kgの人が歩くときに、瞬間的に片ひざにかかる重量は1トンと言われています。関節に体重がかかると、軟骨は扁平になり、荷重を拡散します。荷重が去れば、もとの厚さに戻ります。軟骨には神経がありませんので、荷重による痛みはありません。
  【歩行時の関節軟骨の変化】

関節軟骨の成分

軟骨は次の成分からできています。

軟骨細胞

以下に挙げる軟骨の成分を合成し分泌して、軟骨を修復します。

プロテオグリカン

グルコサミンを原料にして作られたコンドロイチン硫酸が集まったもの。 ヒモ状のコアタンパクにくっつき、
ブラシ状をしています。
水を吸収する性質があり、これにより軟骨全体が水を吸ったスポンジのような状態を保ちます。

ヒアルロン酸

グルコサミンを原料にして作られ、プロテオグリカンをつないでいます。

II型コラーゲン(膠原線維)

軟骨のコラーゲンはII型コラーゲンと呼ばれ、皮膚や骨のI型コラーゲンとは異なります。
原料も、II型コラーゲンはリジンというアミノ酸ですが、I型コラーゲンの原料はプロリンです。
  ・型コラーゲン

変形性ひざ関節症の原因

関節軟骨は荷重により擦り減りますが、軟骨細胞により常に修復されています。
しかし、老化により新陳代謝が低下してきたり、体重の急激な増加により、関節軟骨の磨耗が進むと、変形性ひざ関節症になります。さらに日本人は正座する機会が多く、また、O脚も多い事から、外国人に比べ、発症率が高いといわれています。
日本人はO脚が多いことから、症状はひざの内側から起こることが多いようです。最終的に軟骨がなくなってしまうと、骨同士が擦れあい、骨には神経がありますので、激しい痛みが生じます。ここまできますと、関節をくるんでいる関節包の中に炎症がおこり、痛みが激しくなるとともに、水が溜まったり、ひざを曲げることができなくなります。
  関節軟骨の役割
【変形性ひざ関節症】